【チャンピオンズC2015】武豊、H.ボウマンとZ.パートンに対し「意味がわからない」
12番人気の6歳牝馬サンビスタが優勝し、史上初の牝馬優勝となったチャンピオンズカップ。コースをロスなく進め、12番人気の伏兵牝馬を優勝へと導いたM.デムーロ騎手の騎乗は流石であった。
1番人気に推されていた武豊騎手が手綱を握るコパノリッキーは7着に敗れた。レース序盤に、クリノスターオーが一瞬ハナをきって先頭に出るが、これをすぐにコパノリッキーは交わして先頭に躍り出た。3番手には香港馬のガンピットがつついてくるが、第3コーナー手前でズルズルと後退していった。
最後の直線では中団にいたホッコータルマエが進出してきてコパノリッキーとの叩き合いに。前でバチバチやってる中で後方の差し馬たちが待ってましたと言わんばかりに猛追を仕掛ける。内からはノンコノユメ、外からはサンビスタ。最終的にコパノリッキーは力尽き、後方馬群へと沈んでいった。
武豊騎手はレース後に
「意味が分からない絡まれ方をされて、無駄脚を使わされたね。絡まれるともろいという弱点が出てしまった。まぁ、勝負だからしょうがないけど」
と不満を漏らした。
かつて天才ジョッキーと呼ばれた男から、レース内容について「意味がわからない」というコメントもまた珍しい。公式のコメントで自分の思った競馬ができなかったからといって「意味のない絡まれ方」と言うのはどうかと思うが、強い逃げ馬であるコパノリッキーを潰しに行ったようにも見える絡み方に対して不満を持っていることは確かのようだ。
レースの展開はクリノスターオーとガンピットが絡んでいったことで完全に差し馬に有利な展開となっていた。ガンピットのZ.パートン騎手、クリノスターオーのH.ボウマン騎手、ダノンリバティのA.アッゼニ騎手、グレープブランデーのR.ムーア騎手、そしてサンビスタのM.デムーロ騎手とノンコノユメのC.ルメール騎手。国際レースにありがちな乱ペースとなったのは6人もの外国人騎手が揃ったからというのも影響しているのかもしれない。
どちらにせよ、不満もわかるがこれも競馬。1番人気の馬に誰も絡んでいかないというのもおかしな話だし、「意味がないなら競ってくるな」というのもおかしな話だ。レースは何があっても不思議じゃないし、どんな不利を受けようが勝たなければ何を言ってもカッコ悪い愚痴にしか聞こえない。そんな中でも不利を跳ね返して優勝するのが本当に強い馬なのではないだろうか。
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